Number −銀の魔方師−
6:古の血脈を受け継ぐ者 (06-02)



 カイエルは一人、静かになった廊下を走るでもなく歩いていた。
 あれほどいたはずの神兵の追撃はどういう訳かクゥが去った後から途絶えている。 もしかすると自身に向かう神兵を全てあのクゥが片付けているのではないか、と思ってからカイエルは頭を振った。
 クゥは、此処は崩れると言っていた。
 カイエル的にすれば、確かに時折大きな衝撃――多分にレシャがやっている――があるものの、 館自体が倒壊するようには思えなかった。第一、“神”の力によって維持されているはずのこの建物が、 何処をどうやると崩れると言うのか、魔方を無効化するとはいえ一般人のカイエルからすれば、全く予想の出来ない事。
 クゥの忠告を完全に無視するのは如何なものかと思案しつつも、 追撃がないのであればレシャと合流するのがいいだろうとカイエルは歩いていた。その言をレシャに伝えるためにも。
 本来、暢気に歩いていていいはずはないのだが、当のレシャ本人が何処にいるかわからないのだ。カイエルは魔方師ではないから、 他の魔方師を感知する事が出来ないため、当てもなく走り回るよりは休憩の意味も込めて歩を緩めていたのだ。 それに、また言葉を話すにしてももっと弱いレベルの神兵が運良く現れてくれれば、レシャの居所を叩きのめした後にでも尋ねればいいと 考えていた。
 どれだけ動き回ってもしっかり追ってが掛かっていたため、どうにかしてその居場所を察知していたのだろうし、 自身と同じように、“神”の館へと無断で立ち入ったレシャの居所も知れているだろうから。
「あー…何だろね、コレ?」
 余りにも緊張感のないカイエルは、館のそこら中に置いてある花瓶やら絵画やらにハテナマークを浮かべ、 独り言ちながら歩いていた。
 その姿だけを見るならば、無断侵入者というよりは、館に遊びにやって来て迷子になってしまった青年にも見える。
「無駄に力を使ってんねー。アレか、優秀になればなるほど、どうでもいい事にしか使う気がなくなるってかー?」
 そう呟くカイエルの脳裏を過ぎるのは、最高位の称号を与えられているにも関わらず、 その能力をゴミ処理にしか使っていない幼馴染の姿。
「ありゃ、やりすぎだよな。うん」
 苦笑してそう口にしてから、言い知れぬ悪寒がカイエルの背を走りぬけた。
「―――いや、確かに便利だけど!」
 身震いしてから慌てたように訂正し、カイエルは周囲を見回す。
 長い付き合いのレシャの事、その辺りからひょっこりと顔を覗かせて青筋立てて詰め寄って来る可能性がある事を、 己の身を持って知る経験から出た行動だった。
 しかし、人影はない。
 トゲトゲしい科白も聞こえて来ない。
 立ち止まり、沈黙する事、約3分。
「はー…」
 カイエルは大きな息を肩で付いた。
 そこまで緊張する理由などないはずなのだが、何故かその表情には神兵を相手にしていた時よりも疲れ切った色が見える。
「―――しっかし空気が乾燥してねーな、此処はぁ。砂漠ん中の家とは思えね〜」
 独り言ちる。
 周囲はしんっと静まり返ったまま、クゥと呼ばれたあの神兵が去って後、何の変化もない。
「あー! ったく、レシャは何処行ったんだよっ!」
 自分で先に行けと口にしたにも関わらず、カイエルはそんな科白を叫んだ。




「何年になるかな…?」
 愉しそうに呟いて、ラダナトの視線がちらりとセレスを一瞥する。
 自身を見つめ返す瞳は変わらず睨むように、されどその周囲で激しい火花が待っていた。
「ついにボケた?」
 軽口を返して腰を落とすと、そのまま数十メートルの間合いを詰めてラダナトへと向かう。
「尤も、あなた達に時間の経過なんてモノがわかる訳ないわよね」
 皮肉と共にその手から放たれたのは雷撃。
 稲妻にも似たそれは、屈折しながらもラダナトへと向かい、
「意味がないよ。セレスティア」
 その眼前で消失する。
「知ってる」
 声と共にもう一歩踏み込んで、直接ラダナトを殴りつけた。
 バチッ――という音と共に、直撃を避けて後方へと回避してみせた姿をそのまま追うようにし、
「こっちで勝負しかけても意味ないって事くらい」
 もう一つ、殴りつける。
 それも弾かれ、セレスはそのままの体制で勢いよく右足に習うようにして全身を振り上げた。
 ガンッ――、今度こそ確かな衝撃が右足を伝わり、ラダナトの長い髪が流れる。 しかしそのままの体制から左の掌を自身へと向ける姿にセレスは小さな舌打ちと共に両腕で上半身のガードに入り、 そこに炎を纏うラダナトの左手が押し付けられた。
 燃え移るかに思えたがその勢いを受けてセレスは大きく後方へと弾き飛ばされ、片足を付いて地に降り立つ。
「動かない役目の割に、ボケてないみたいね」
 小さく呟いて、自身の右腕を一瞥する。
 俄かに赤黒く変色していたのだが気にするでもなく両手を振り下ろすと、
「言っておくけど、それだって私には意味ないって事。わかってる?」
 ラダナトを冷めた瞳で見つめ、溜息交じりに呟いた。
「さあ、どうかな…? 君には確かに無意味だろうけど、その躰ではどうなんだろうね」
 薄っすらと口元を歪める姿にセレスはあからさまに不快だとでも言うかのように双眸を細め、
「意味がないわよ、残念ながら」
 呟き、再び地を蹴った。
 細めた瞳で見据えるのは、金色の姿その者。
「セレスティア、言いたくないけど」
 小さな笑みを浮かべて呟かれた科白に軽く眉を顰め、
「―――Absolute area
 囁くように小さな声で唱え、ラダナトの眼前まで迫る。
 そのままの勢いを持って、何度目かになる左拳を向け、
「少し、無理をし過ぎじゃないかな?」
 悠然と構えて受けようとするラダナトの姿に薄笑みを浮かべ、
Development
 それを展開させた。
 瞬間、拳を止めたラダナトの眼前で、セレスを中心として、全てがその活動を停止する。
 表情を凍らせる姿をそのままに、本命であった右の掌をラダナトへと向かい勢いよく突き刺した。
「―――ぐっ…」
「ハズした」
 呻き声と不満げな声は同時に漏れる。
 セレスの右腕が、ラダナトの左肩を突き抜けていた。
 痛みに顔を僅かに強張らせながら右手でセレスの肩をしっかりと掴み、
「僕達にも、痛みはあるのだけどね」
 呟き、肩から抜きさろうとするセレスの右腕をしっかり左手で掴むと、
「逃がさないよ?」
 愉しそうな声を漏らし、その両手に力を込める。
 バチ――――音にすれば、それだけ。
 一瞬だけ、大きな音が響いた。だが伴ったのは、まばゆいばかりの光だった。
 落雷――そう呼ぶに相応しい光の洪水が溢れ、消失した後に残ったのは愉しそうな笑みを浮かべるラダナトと逃れられぬように しっかりと躰を固定されたまま直撃を受け、所々服が焼け焦げたようになって全身から白い煙を立ち上らせながらも 己の二本の足で立つセレス。
 だが、ラダナトの肩を貫通した腕に力はなく、左腕はだらんと垂れ下がっていた。
 顔は伏せたまま全身で呼吸するかのようにその小さな両肩だけが僅かに上下しているだけ。
「やはり、急造のその躰では問題があるみたいだね。―――安定前の姿なんて、どうして選んだのかな?」
 クスクス笑うと、セレスの右腕を抜き去る。穴が開き、かなりの出血があるかに思われた肩の傷はすぐさま塞がり、 そこをセレスの腕が――小さいとは言え――貫通していたとは思えないほど綺麗に元に戻された。
 両手を伝わるのはセレスが今たっていられるのは自身が支えているからだという、確かな重み。 小さい姿に相応しく、非常に軽いが。
 満足そうな笑みをもう一度浮かべ、
「仮初でも、余り傷付けたくないからね。大人しくしててね」
 優越感に満ちた表情で、諭す様な口調で語りかける。
 それから抱きしめるような仕草を取り、
「セレスティア!」
 名を叫んだかと思うと、セレスを突き飛ばした。
 そのままの勢いで倒れごろごろと転がって行く姿に、ラダナトは口惜しそうに唇を噛み締める。
 ぴたりと止まり、そのまま動かない姿に金の双眸を細め、
「酷い事をするね」
 ぽつり、と呟いた。
 その声にゆっくりとした動作でセレスは上体を起こし、地に座ったままの体勢で顔だけを巡らて、
「いきなり突き飛ばす方が、酷いわね」
 何もなかったのようにあっさりとした口調を返した。
 それから険しい表情で自分を見つめる姿に肩で息を付くと、全身を見回しながら立ち上がる。
「この服一張羅なのに、こんなにしてくれて」
 不満そうな呟きを漏らし、右腕のボロボロになった袖を破り捨てた。
「どうせならそのまま騙されてくれればよかったのに。勘が鋭いって損だと思うけど?」
「君は、そんな事をするコじゃないと思っていたのだけれどね…」
「経験して、学習しただけ」
 つまらなげに答えて、
「あなた達には、何度騙されたかわからないものね」
 視線を逸らして悲痛に歪めた表情で呟いた。
 それからゆっくりと立ち上がる、見た目には全身大火傷を負った姿そのものに焼け爛れ肌は赤黒く変色し紫色を伴いて皮膚は 歪な形を形成していたのだが当人は無傷であるかのように全く気にした様子がない。
 ふぅ、と小さな息を漏らしてセレスは右手を頭上へと翳した。
「―――面倒だね」
 小さくセレスが呟くのに合わせてふわりとレイトがその手に降り立った。
 その姿に、ラダナトは顔を顰め、
「まさか、とは思った。でも、冷静に考えれば当たり前の事だったよね。君の傍に彼がいるなんて」
 忌々しげな呟きを漏らす。
「いつも一緒だから」
 クスリと肩を竦めて返したセレスは、一瞬とも呼べる速度でその躰を再生させた。
「彼女を彼の元から連れ去ったのは、君なのかな? レーン」
 自身を見つめるレイトの白銀の双眸に視線を返すようにして、ラダナトは苦笑する。
「さあ? どうかしらね」
 返った科白はセレスのもの。
 意味ありげな笑みを浮かべる姿にラダナトは不満そうに眉を顰めると、
「僕は、彼に聞いたのだけれどね」
「答える必要ないでしょう?」
「君に聞いても教えてくれないだろうから、彼に聞いたのだけど」
「そう。―――でも、残念ね。レーンは此処にはいないし、私も答える気はないから」
 単調にそう告げるのと同時に再びレイトが飛び立ち、セレスは地を蹴った。
「随分見ない間に、攻撃的になったね」
 哀しげに呟くラダナトに不満そうに眉を顰め、
「あなた達がそう仕向けたから」
 声と共に眼前まで移動し蹴り上げる。
 以前のように防御するのではなく、ラダナトはそれを回避し己の左手に力を込め、
「そんな乱暴者に育てた覚えはないよ」
 呟き、左手を叩きつける。
「―――っ!」
 小さな舌打ちと共に両腕で胸元をガードし、そこに叩きつけられる力と左手の勢いを受けて数十メートルの距離をセレスは舞った。
「次だよ」
 小さな笑みと共にラダナトの周囲に十センチほどの球状の炎の塊が幾つも浮かび上がり、宙を舞うセレスを追う。
 弾かれるままに躰を流していたセレスは小さな舌打ちを一つして全身を覆う半透明に白い球状の膜を張り、 それとほぼ同時にラダナトの発した炎の玉が幾つも直撃する。 的確なそれは休みなく打たれ、セレスの張った膜にぶつかりそこは煙幕に覆われる。
 細めた金の双眸がそれを見守り、次いで小さく肩を竦めた。
 その先で煙幕の中から落ちるようにしてセレスが姿を見せる、膜はその効果を完全には成さなかったのか 先ほど元通りに治ったはずの姿は所々赤く爛れ服も焼け焦げたように黒ずんでいた。 肩膝を付く形で地に降り立ち肩で大きく息を付くようにしてから、弾かれたように右横に飛ぶ。
「くっ…」
 途端、セレスのいた砂地が真っ二つに割れ、その左足のふくらはぎが鎌鼬に切られたかのように口を開き鮮血を飛び散らせた。
 痛みを堪える事も、傷を治す事もせずに、そのまま転がるようにして移動し、その後を追うようにして地が寸断されて行く。
「反射速度が鈍ってるね」
 ラダナトの愉しげな声が漏れる。
「やっぱり、安定前の躰では無理があるんじゃないかな…?」
 そう続けるも姿勢は変わらない、ただ、セレスを見ているだけだ。力を行使しているような素振りは全くないのだが、 確かに、その細められた金の双眸だけで絶対の命令を告げている。
 バン―――ッ、唇を噛み締めたセレスが両手に力を込めて砂地を打ち、砂塵を舞い上げた。
 それすらも寸断し、ラダナトは愉しそうに双眸を歪める。
 次いでセレスは大きく跳躍し、再び左足に傷を負ったのだが気にするでもなく両手をラダナトへと向け、
interception
 呟く。
 バチ―――ッ、セレスの手の前で光が弾け、ラダナトが眉を顰めた。
defense and nonaggression area
 言葉を続け、地に降り立つ。
 否、落ちると言った方が正しいかもしれない。両足でしっかりと着地する事が出来ずその場に崩れるようにして両膝を付き、 両手で躰が倒れ込もうとするのを辛うじて支える。
 だが、ラダナトは眉を顰めたままだ。
 それもそのはずだ、完全に防げなかったはずのそれらが今はセレスに届く事なくその目前で四散するように、放電するように、 小さな稲光を伴って消されている。
 はぁ、とセレスは大きく息を吐き出した。
(―――わかっていたけど、やっぱり…)
 内心呟き、下唇をきつく噛み締めると顔を上げてラダナトを見据える。
「弱い」
 息を吐き出すようにして声を漏らすと、大地を蹴った。それにラダナトは口元を歪め、躰ごとセレスへと向き直る。
 悠然と立つその姿に拳を握り締め、
wall of vacuum」 
 呟き、一直線にラダナトへと向かう。
 ラダナトの周囲に再び浮かび上がる複数の炎の玉が、それを迎え撃つかのようにしてセレスと対峙する。
「―――何?」
 訝しむような声を上げたのは、ラダナトだった。
 セレスへと向かう炎の玉は、そこに届く事なく消滅している。セレスの周囲には先ほどのように目で確認出来る膜のようなモノは 何もない。だが、確かに、守られているかのようにして一定の間隔を持って火の玉はその存在を失っていた。
 一瞬だけ双眸を細めたが、ラダナトは再び愉しそうな笑みを浮かべる。
 その周囲に浮かぶものの色が変わった、今度は蒼い光を放ち、消されていた火の玉に続くようにしてセレスへと向かう。
 だが、それも同じように消されてしまった。
 ラダナトは眉を顰め、目前まで迫るセレスに右手を振り上げる。
 風が走り抜けた。
 それすらも無効化させ、セレスは眼前にまで迫り、
sword of vacuum
 呟き、右手をラダナトへと走らせる。
 バチ――――ッ、再びその躰を突き刺さんと差し出された右手は弾かれ、ラダナトは大きく後方へ跳躍した。
 後を追うように続いたセレスとその左手も、再び弾かれ、
「言葉を紡いで補わないとならない、か。仕方ないね、その躰では」
 溜息がちの声に、今度はセレスが左へと飛びのいた。
 その後で、砂地が半円状に陥没する。
「僕は失敗だと思うのだけど、君はどう? 失敗したと思ってる?」
「あなたには関係ない」
 優しげに問い掛けられた言葉を冷淡な声音で切って捨てた。
「そう…。冷たいね、前はあんなに優しかったのに」
「笑えない冗談言わないで、あなたと親しくした事なんて一度もないと思うんだけど?」
 睨むようにして返った科白に、ラダナトは哀しげに瞼を伏せる。
「そう、だったね。君の傍にはいつも…サーティーン、彼がいたんだったね」
「過去形なの?」
 嘲笑うかのようなセレスに、
「彼はもういないからね」
 自嘲気味のラダナトの声が続く。
 それに、セレスはクスクスと笑い出した。
 今度は何なのかと眉を顰めたラダナトに、
「その言い方だと、セレスティアもいないって事になるんだけど?」
 意味ありげに微笑んで告げる。
「どういう事…?」
「さあ? 自分で考えたら、そのくらい」
「何を聞いても、教えてくれないんだね…」
「今更確認しないでくれる?」
 厭きれ返ったような声に、ラダナトは肩を竦めた。
「躰の傷、治さなくていいの?」
「問題ないから」
「時間稼ぎ、じゃないんだね。僕と話すつもりなんてないのに、返事をしてくれてるのは」
 どこか嬉しそうな声音を含んだ科白に、セレスはあからさまに顔を顰めて返す。
「私はあなたと会話なんて、したいと思わない。でも話し掛けられたら、返事を返さないと失礼に当たるでしょう? だから」
 うんざりしたような声に、
「君は、本当に…変わったね」
 哀しげに、哀しげにラダナトは呟いた。
「時間が経てば変わるのなんて、当たり前よ。人間だもの。周りから影響を受け、それを自分の中に組み入れる。 時には受け入れない場合もあるけどね」
「―――違う。僕達は、違うよ。人間じゃない」
 搾り出すような声で真っ直ぐにセレスを見つめ返して告げる。
「私は、人間よ」
 事も無げに切ったセレスに、クスクスと今度はラダナトが笑い出した。
「そういう所は、変わってないんだね。何処をどう見たって、人間じゃないのに」
「人間よ、遺伝子は確かに相違点は多いかもしれない。でも、私は人間なの」
「成長しない、老いる事も死ぬ事もない。何より、これだけの時間を姿を変えずに生き続けるなんて、人間じゃないよ」
 静かな声で告げられるラダナトにとっての曲がる事のない絶対の真理、その科白に俄かに眉を寄せ、
「あなた達と一緒にしないで」
 淡々とした声で告げる。
 ラダナトに等しく、セレス自身にも曲げる事のない絶対の真理――否、事実が存在する。誰が何と言っても、 誰がそれを笑おうとも、誰が否定しようとも、彼女を知る者であれば頷き返す、真実。
「あなた達はコピー、固体を与えられただけの、彼のコピーに過ぎない。自分の意志も、人格も、 それは彼に与えられたモノに過ぎないじゃない。そして其処から変わる事なく、留まっている」
 瞼を伏せ、僅かな沈黙の後、しっかりとラダナトを見据えて言葉を紡ぐ。
「―――でも、私は、違う」
 セレスの重い、重い、静かな声に、沈黙が場を覆った。



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