当初の予定からすると、半年遅れになりましたが、やっと終りました。
ヘタレな文字の羅列に此処までお付き合い下さいました皆様、有り難うございます。
もっと上手い言い回しや、書き方があるのではないかと模索しながら進んできた訳ですが。
なんとか、完了する事が出来ました。
さて、「銀の魔方師」ですが。
最初の予定では、「エピローグ:銀の魔方師」で、“神”の館から戻って、眠いから寝るーとセレスがのたもうて、
寝て起きたら、書置きを残してセレス&レイトは旅に出てるって予定でした。
基本、他人に深く関わらないがこの二人のモットーなので。
それは、旧ヴァイジュザーの人でも、セレスティア側、銀の血族でも例外ではありません。むしろ、身内(?)だからこそ、
普通に暮らしていたのなら、それを邪魔したくない、巻き込みたくないって方が強いかもしれませんね。
で、手紙は3通残っていて、1通はレシャ宛て、もう1通はカイエル宛て、最後の1通は、二人というよりはレシャに宛てた、
クゥことリュデロの事が書いてあるもの、と。
作中、特に後半ですが、レシャのご先祖のイセン云々は予定通りでしたが(妙に長くなったけど…)、
リュデロとセレスティアの話は、本当はこちらの手紙(3通目)にしたためてある内容でした。
レシャ宛ての内容は、ご想像にお任せしますが、お礼の手紙と呼べる代物でしたね。
カイエル宛ての内容は、“神”の館の一の珠という存在に付いてと、
カイエルが無効化の系譜とかつて呼ばれた者達の子孫である事、また、それが“神”側に知られれば狙われる可能性があるため、
注意事項が書いてあったりしました。
そうして、再び旅に出たセレス&レイトでしたが、彼らも全く人に関わらないで生きてる訳ではありません。
移動手段として、行商などで町々を行き交う人に混じる事もあります。見た目が子供なので、
大概が二つ返事で一緒に連れてってくれますしね。
そんな訳で、サディアを出た二人も、疲れていたので、サディアを早朝に出る行商の方々を見付けたので同行させてもらい、
ラクダに似た動物が引く幌馬車(馬じゃないけど)に乗せてもらい、次の街へ。
それがいけなかったんでしょうね。
手紙を読んだ二人がどういう反応をするか、セレスの目算が甘かったのかもしれませんが、酒場をカイエルに任せて、
レシャは後を追って旅に出たのでした。
一応彼は商売人だし、カイエルの顔の広さはサディア全土に広がるといっても過言ではありません。
次の街への移動手段としてセレスが使った行商さんの支店で話を聞いたってのが一番の原因かもしれないけど。
レシャは、母から聞いた話と、セレスの話と、手紙の内容と、それで、セレスを手助けするつもりで後を追ったんですよねぇ。
母が思い、敬う人がセレスだと思っての行動なんですが、ホント、レシャはマザコンですね(違)。
まぁ、作中に消化されて、立ち消えたんですけどね……。
イチノが生き延びた事が、予定の狂った一番の原因のような気がします。
補足すると、一の珠が全て、無効化の系譜の者という訳ではなく、その適正が高いという事で利用されているだけです。
イチノの出身地は、当人が一の珠として造り変えられているため記憶しておりませんが、
サディアよりずーっと北の方へ行った、今はもう誰も住んでない、平地です。これはセレスにもレイトにもわからないので、
誰もイチノに教える事は出来ませんけど。
そんな予定を狂わせてくれたイチノですが、彼が生涯において遠きふるさとを訪れる事はなく、
その一生をサディアで送る事になりました。ある意味、一番報われてるのが彼のような気がしてきましたが。
イチノのフォローに当たるために、セレス&レイトもサディアに留まらせたんですから。ある意味凄いね、イチノ。
それでも、二人の旅はまだまだ続くので、また旅に出るのは当然なんで、問題ないっちゃないですけど。
クゥが言っていたように、セレスにも終わりがないので、同じ所には住んでられないですからねぇ。
見た目はともかくとして、実際年齢だけなら、世界中の「人間」の誰よりも年上なのは間違いないんですけど。
次の話をいつはじめ様か悩み所ですが、レイトが言っていたように「Number」も此処で一度、休憩します。
また、彼らが帰って来た時は、宜しくお願いします。
だらんだらんと長く書きましたが、再度、此処までお付き合い頂きまして、有り難うございました。
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※「−銀の魔方師−」
全登場者の、終了時点でのプロフ。無駄に長いです。興味ないって人は上のリンクで戻って下さい。
イーヴェヴァセレス
自称13歳の、白銀髪、翠の右眼と灰銀の左眼のオッドアイを持つ、魔然師の少女。
実際は白銀の髪と瞳の持ち主だが、素性を隠すためなのか、両耳に付けた赤いピアスで封じている。
これはレイトと連動しており、セレス単体での封印解除は不可能。
当人にそのつもりは皆無だが、“神”を殺す事の出きる唯一の存在シャイターンである。
今は失われしもう一人の神、セレスティアのようだが本人は否定も肯定もしていない。
レイト
イーヴェヴァセレスと旅を続ける、人語を解す緑の瞳の白い羽毛の異形鳩。
セレスの封印と連動していて、セレスが元の姿に戻ると、レイトも鳩から白鷺をちょっと大きくして、
尾をながーくさせた白い鳥になる。その際、瞳の色は白銀に変化。
“神”ラダナトが呟きかけた「レー」なんとか、という名前が本名。彼がその存在を知っている事から、
セレスティア側の者としては、かなり古株のようである。
レシャヴェル・イツジュザー
通称、レシャ。15歳なのに10歳は更けて見える、酒場ウィンの若きマスター。
左の耳殻に付けたピアスで姿を変えている。母から受け継いだ白銀髪と瞳を持つ、今は失われた国、
ヴァイジュザーの創始王セレニティから続く、代々ヴァイジュザーの王を務めた血族の直系子孫。
王位を継がずに国を離れたイセン・ヴァイジュザーの名を、姿と共に受け継いでいる。
父もセレスティア側の銀の血族というイレギュラーちっくだが、そちらの血の力は受け継いでいない。
カイエル
サディアの北東にある孤児院に住む、18の少年。レシャの幼馴染。
何にでも興味を示し、落ち着きが足りないが、幼い頃から怪力少年としてサディアでは有名人。
様々な仕事をこなして金銭を稼ぐ、孤児院の稼ぎ頭。
“神”に滅ぼされたはずの、無効化の系譜の子孫。
レシャの影響で血の力が高まったのか、ただの先祖還りなのかは、謎である。
ウィル
ウィル・クライナド。
酒場ウィンの元マスター。レシャの養父。
妻が居た頃は酒場の2階を宿屋として裏手に家があったのだが、妻を病で失ってから、家を手放し、
酒場の2階に住んで宿屋の運営をやめた。
サディアにやってきた、幼いレシャを連れたシャルアは向かいの宿屋を使い、旅の賃金を稼ぐためにウィンで働いていたが、
倒れたため、ウィルが引き取り、空いている2階の部屋を二人に貸して面倒を見ていた。
シャルアに病で倒れても酒場と宿屋を心配していた妻の姿を見たからと言われているが真相はわからない。
2年前、事故で大怪我を負い、それが元で死去。
最後の最後まで、威勢のいいオヤジであった。
クゥ
“神”の館にいた、人間くさい神兵。黒髪と瞳孔しかない黒眼の持ち主。
本名、リュデロ・ヴァイジュザー。今は失われた国、ヴァイジュザーの民にして、セレスティア側の銀の血族。
セレスティアより力を受けた父リュートと、ヴァイジュザー国民の人間の母との間に生まれた子供で、父親が死んだ後、
血の力を継承した。ヴァイジュザー滅亡後、数千年の間、世界中をぶらぶらぶらぶらぶらぶらぶらしていて現在に至る。
シャルアと出会った事で意識改革された、レシャの父親でもある。傍に居る事はその様相から出来なかったが、
いつも付かず離れず二人を見守っていた。
シャルアが倒れたため、自身も定住するため“神”の館へ侵入、住み着く。
その後、イチノとの出会いを経て、シャルアを失った事、血の力をレシャに継承させずにすむ方法として、一の珠の役目を奪い、
イチノを自由の身とさせる彼的に一石三鳥な結末を選び、死去。そのため、彼が父より受け継いだ血の系譜は失われた。
レシャとカイエル二人で、シャルアの隣に埋葬した。
シャルア・イツジュザー
レシャの母。本名、シャルア・イセン・ヴァイジュザー。
旅を続けていたが、サディアにて倒れ、後に死去。
先見の目があり、自分は逢えないが、この地をやがてセレスティアが訪れる事とレシャが出会うであろう事をリュデロに告げ、
彼が“神”の館へ侵入する原因を作った人。
カイエルの住む孤児院裏手の墓地に眠っている。
イチノ
サディアの“神”の館の、元、一の珠。
金髪紅眼の持ち主で、一の珠として造り変えられた存在。生来は紅髪紅眼の、無効化の系譜。
クゥがその身と存在をかけて一の珠としての役目を奪い、自由の身となる。名を持たなかったが、
クゥが自身を「イチノ」と呼称していたため、それを自らの名前とした。
“神”の館崩壊後、レシャの弟、イチノ・イツジュザーと名乗り、酒場の2階の空いていた最後の1室を貰い、
サディアで人として新しい生を歩む事になる。
かつてクゥが身に付けていた、存在の封印という効果のあるピアスを両耳に付けているため、黒髪黒眼。
ラダナト
サディアに住んでいた“神”。
世界を救ったとされ、今なお世界の中央と呼ばれる国に住むと言われる、ラギナレスの13体のクローンの内の一人。
彼ら13体のクローンは、それぞれ、ラギナレスから名とナンバーを授かっており、ラダナトはNo.3である。
全てを悟り、セレスに心臓という名の存在の基盤を奪われ、躰は消滅。その意思だけは、基盤と共に残っているが、躰がないため、
寝ているような状態である。
セレスの捜している「ナンバーズ」は、この13体のクローンの事。その基盤となる赤い結晶がセレス曰く「鍵」であり、
これを手に入れるために世界中を旅していた。
ニの珠
サディアの“神”の館を守る神兵。珠(ギョク)を受けた、館の守りて第二位に位置する二の珠。
クゥは「ニノ」と呼称。
子供のセレスティアと余り変わらない背丈の小柄な神兵だが、人語、古代語(神力の時代の言葉)を扱う。
館より出る回数が一番多く、ラダナトの小間使い的存在。
魔方を得てとする。
対峙した相手(カイエル)が悪く、その魔方の威力を発揮する事なく敗退。
敗者復活を狙うも、セレスの前では意味をなさなかった哀れな神兵でもある。
三の珠
サディアの“神”の館を守る神兵。珠(ギョク)を受けた、館の守りて第三位に位置する三の珠。
クゥは「サンノ」と呼称。
人間にすると大きめのがっちり体系の筋肉質な神兵で、ニノと同じく、人語、古代語(神力の時代の言葉)を扱う。
館の内と外の雑兵神兵の指揮を主に取っている、部隊長的存在。
体術を得てとする。
リュデロ(クゥ)に寝首をかかれ、消し炭にされてしまった同情を禁じえない神兵。
神兵
“神”の住む館にいる、黒き異形の存在。
個別に名前という概念がないため、一括りで神兵と呼ばれる。
例外的に呼称が与えられるのが、珠(ギョク)を受けた者である。その順列にあわせて、一の珠、ニの珠、などなど。
最低3人、珠(ギョク)を受ける者が存在しているのが、“神”の館の決まりである。
一の珠。神兵のトップに君臨し、館の動きの全てを把握し、他の神兵に命を下す事の出来る存在。ただし、館を構成している、
一の珠の珠(ギョク)の傍を離れる事は出来ず、四方が壁で囲まれた部屋から外に出る事は赦されていない。また、その部屋に入れるのは、
珠の役目を負った者だけである。
ニの珠。一の珠に続く、館の守りて第二位に位置する存在。一の珠のように、他の者を神兵にする力は持たないが、
珠を受けていない神兵を動かす事は出来るが、それも上(“神”ないし、一の珠)からの命令があってこそだ。
三の珠。ニの珠に同じ。
以下、館によって数は違うが、珠(ギョク)を受けた者の役割は同じである。数字が少ない方がエライ。
また、珠(ギョク)を受けていない神兵は全て同列かと言うと、そうではない。
順列は、「珠を受けた者>会話が可能で魔方を扱う者(ここまでが、“神”が実際に住む館へ自由に出入り出来る)>
会話が可能だが魔方は使えない者>言語を理解するがしゃべれない者>命令だけに従い普段は地下で動かない者」といった所だ。
ラギナレス
かつて世界を救ったとされる、“神”。
金の髪と瞳を持つ、人とは異なる、無性体の異質なる存在。世界の絶対者として、今なお、君臨しつづけている。
世界の中央と呼ばれる地に住むとされる、全ての“神”の頂点に立つ存在。オリジナル。
ラギナレスのクローンは、ラダナトを含む13体だけである。
中央にいると言われているが、実際、その消息は不明。
ラダナト達にもその行方は知れなかったが、セレスにより判明。
ヴァイジュザーを滅ぼした張本人で、セレスティアを捕らえ、逃さぬように封じて以後、その傍に引き篭もっている。
セレスティア
今は失われし、もう一人の“神”。
白銀の髪と瞳を持つ、女性。
己が人と異なる存在である事を理解した上で、人として生きることを望んでいた。
“神力”の時代、ヴァイジュザーという国の建国に携わり、長きに渡って見守りつづけていたが、ラギナレスに国を滅ぼされて後、
存在そのものを封じられるが、ラギナレスのクローンであったユダにより、精神のみ解放され、己の躰を取り戻すために旅に出た。
中身がいない事をその身を封じているラギナレスが知っているかどうかは、定かではない。
ユダ
ラギナレスの13体のクローンの内の一人。No.13。
幼かったセレスティアに仕えるようにしてから以後、世界の様子を確認する目的で旅をしていたセレスティアにも同行し、
ヴァイジュザーが建国してからもその地に住み、ラギナレスによって国が滅ぶまでその傍に在り続けた。
ラギナレスには逆らえない存在のため、ヴァイジュザー滅亡とセレスティアが捕らえられるのを見ているしか出来なかったが、
その際、幾人かの国民を銀の血族の者達と共に助け出している。
後に、独断で、ラギナレスへの裏切り行為とも取れるが、セレスティアの精神を解放し、仮初の躰を与え、
本来の躰を取り戻すための方法を教える。
現在、その消息不明。
アントス
ラギナレスの13体のクローンの内の一人。No.1。
キューナという街にいた“神”。
セレスによって撃破、今は、存在の基盤である赤い結晶だけを残して眠っている状態。
セレスの持ち歩いている手荷物の中に収まっている。
ラクエ
ラギナレスの13体のクローンの内の一人。No.5。
ガトージュイという街にいた“神”。
上記に同じく、今はセレスの手荷物の中である。
セィス
ラギナレスの13体のクローンの内の一人。No.6。
ミナミという街にいた“神”。
上記に同じく、今はセレスの手荷物の中である。
オクタ
ラギナレスの13体のクローンの内の一人。No.8。
シンラという街にいた“神”。
上記に同じく、今はセレスの手荷物の中である。
ヌフィレス
ラギナレスの13体のクローンの内の一人。No.9。
チャコルアートレントという街にいた“神”。
上記に同じく、今はセレスの手荷物の中である。
ウンディス
ラギナレスの13体のクローンの内の一人。No.11。
ファギモイという街にいた“神”。
上記に同じく、今はセレスの手荷物の中である。
ラプサ
ラダナトの54体目のクローン。No.3−54。
サディアより南方、砂漠の外れに位置するクラライという街にいた“神”。
彼を迎撃した事によりラダナトの位置が判明し、セレスはサディアにやって来た。
セレスによって、その存在は完全に消去されている。
エージ・キオルンド
サディアに住む、33歳のあんちゃん?
土建業で、毎日、土塗れでなく、砂塗れになって仕事してます。井戸掘りがメインの仕事らしいが、家を建てたりもするらしい。
サディアだけでなく、近隣の街へも仕事で出かけたりしているので、
様々な人と接する機会が多く(特に仕事の前後や休憩時に世間話が好きなおばちゃんとか)、別にいらん事まで詳しかったりするが、
それを含めても、かなりの情報通と言える。
先代マスターのウィルの頃からの、常連客。
ムミナ・ガルフィー
サディアに住む、48歳のおやぢ。
酒場ウィンで3日に1度は酔っ払って爆睡し、閉店時間に起こされて帰宅するという生活をしている人。
セレスがウィンにやってきた時も、いつも通りカウンターで寝ていた。
酒場ウィンも利用する、肉屋を営んでいる。
先代マスターウィルの幼馴染で、その当時からの常連客。ちなみに、3日に1度寝てるのも、その頃から変わらない。
コウ・ミィートル
サディアに住む、42歳の奥様。
レシャに頼まれてお使いをしていたセレスの様子を見ていた、おばさん。酒場ウィン裏手3軒先に住んでる。
「ほら、あの娘でしょう?(以下略)」の人。
ハソネ・サタマーネ
サディアに住む、41歳の奥様。
コウと一緒にセレスの様子を見ていた、おばさん。酒場ウィンの向かいにある宿屋の裏手に住んでいる。
「そうそう。(以下略)」の人。
レッティ・ネン
サディアに住む、57歳のおやぢ。
酒場ウィンも利用する、果実類を扱う店を営んでいる。
登場科白は「へい、毎度」だけだったが。
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